国税庁は4月28日、「所得税基本通達の制定について」(法令解釈通達)の一部改正(案)(保険契約等に関する権利の評価)に対する意見募集(パブリックコメント)を始めた。節税策で利用されている低解約返戻金型保険の対応として、所得税基本通達36―37を見直すもの。5月27日まで実施している。
現行では、所得税法上、使用者が、役員または使用人に対して、生命保険契約もしくは損害保険契約またはこれらに類する共済契約に関する権利を支給した場合には、支給時において保険契約等を解約した場合に支払われることとなる解約返戻金の額で評価する取扱いとしている。
しかし、「低解約返戻金型保険」など解約返戻金の額が著しく低いと認められる保険契約等については、第三者との通常の取引において低い解約返戻金の額で名義変更等を行うことは想定されないことから、支給時解約返戻金の額で評価することは適当でない。
そこで改正案では、保険契約等に関する権利について、支払保険料の一部を前払保険料として資産に計上する取扱いが定められている法人税基本通達の取扱いを踏まえ、使用者が役員または使用人に対して、解約返戻金の額が著しく低いと認められる保険契約等に関する権利を支給した場合の評価について示している。
例えば、支給時解約返戻金の額が支給時資産計上額の 70%に相当する金額未満である保険契約等に関する権利を支給した場合、支給時資産計上額により評価するとしている。
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